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 安良町交通博物館  2011/06/12
  アンテナ建て替え記録(その5)

安良町交通博物館 管理人:安良町経由村上行き
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 地デジ用のUHFアンテナの移設が完了したので、今度はFMアンテナの番です。もしも低い位置でも十分な受信状態が得られるものならば低い位置に移設しようと考えていたのですが、実際にはそう甘くはありませんでした。

 そこそこのアンテナレベルは得られるものの、低い方のアンテナではパルス性の外来ノイズを拾いやすいという状況です。単純に電波が弱くてノイズが出るというものであればブースターが功を奏する場合もありますが、この場合はブースターを使用してもノイズが減ることはありませんでした。各種ノイズフィルターを使ってみても結果は同じでした。あとは、アンテナをなるべく高く上げて、ノイズ源から離すしか方法はなさそうです。という訳で、FMアンテナを低い位置に移設する計画は完全に頓挫することとなりました。


写真奥(2階屋根上)がアンテナA(5素子)、写真手前(3素子)がアンテナBです。

 一番上のUHFアンテナを撤去して、5素子のFMアンテナをその位置まで上げてやるのが簡単というか、一番現実的な方法でしょうね。しかしこの5素子のFMアンテナは長年の風雪にさらされてボロボロ状態、なおかつ屋根馬もサビだらけになっているので、アンテナと屋根馬の両方を交換する必要がありそうです。

 アンテナマストはそのまま使えそうですが、恐らく屋根馬のボルトがさび付いていて、簡単にはマストを取り外すことができないものと思われるので、低い方のアンテナを設置するときに使ったマストを流用することにしたいと思います。

アンテナ設置にかかった費用

マスプロ電工 FM5 5276円(ケーズデンキ村上店)
DXアンテナ 屋根馬 MH-160Z 2480円(ホームセンタームサシ村上店)
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                 合計7756円

 FMアンテナは通販で買えばもっと安いところもあるのですが、取り寄せになっている所が多いので、以前から在庫を確認してあったケーズデンキで買いました。あんしんパスポートを使ったので店頭価格から3%OFFで購入することが出来ましたが、先月実施された10%OFFの時に買っておけば良かったと、少々後悔しています。

 ケーブルに関しては以前から使っている低損失のS5CFBをそのまま使いました。ステーワイヤは6年くらい前に張り替えたステンレスのワイヤーにはサビ一つ出ておらず、非常に良い状態だったのでそのまま使用することにしました。

新しいFMアンテナの設置


 沖縄の方では4月に梅雨入りして、もう明けたそうですが、新潟県ではまだ梅雨入りすらしていません。でも梅雨入りも時間の問題でしょうから今のうちに取り付けを行なうことにします。今日の空は曇天模様ですが、屋根の上は心地よい風が吹いていて作業するのには絶好の日和です。そのうちポツポツと降ってきそうな感じもありますが、見た限りそんなに厚い雲もないようなのでたぶん大丈夫でしょう。

 前日までに古いFMアンテナとUHFアンテナの撤去を終えていましたので、今日は新しいアンテナを設置するけの作業です。しかし屋根に上る際に、BSやCSのパラボラアンテナや、今回移設した地デジ用UHFアンテナの前を横切らなければならないので、録画予約の入っている時間帯は作業を行なわず、部品を買いに行ったりケーブルを加工するなどの段取り時間に充てることにします。

いざ屋根の上へ・・・、こ、これは!

 屋根馬がサビ付いているのは前回2007年にアンテナいじりをした時から分かっていましたが、まさかこんな状態になっているとは!たぶんカラスの仕業でしょう。アンテナに留まって地上の様子をうかがっているだけならまだしも、こんなものを置いて行かなくても!


フンをポトリと落としたという感じではなくて、バケツでぶちまけたような感じで気持ち悪くなりました。


 新旧屋根馬の比較です。今回使用したMH-160Zの取説には「塩害対策用」という表記がありますが、果たして何年くらい持つものでしょうか。


 実は2007年にアンテナいじりをした時にも屋根馬を交換しようとしたのですが、買ってきた屋根馬のサイズが小さくて使えなかったので断念した経緯があります。ケチって一番安いやつを買うとサイズが適合しない場合がありますから要注意ですね。


 多分亜鉛メッキがされていない製品だったと思うのですが、案の定、屋根馬のマスト固定用ボルトは完全にさび付いていて回すことが出来ませんでした。そのためあらかじめ用意しておいたマストを使用し、この屋根馬とマストの合体品は地上に下ろしてから分離作業を行ないました。

 地上に下ろしてCRCをスプレーしてもびくともしません。無理にボルトを回そうとすればボルトの頭だけボロッと取れてしまうのは目に見えています(経験があるので)。最後の手段としてマストを突っ込む部分の周囲をハンマーで叩いて楕円形にしてやってマストを引き抜きました。屋根馬自体は再利用不可能ですが、マストはまだ使えそうなので非常用に取っておくことにします。(撤去したUHFアンテナとFMアンテナ、それに朽ち果てた屋根馬は、後日、無料廃品回収業者に引き取ってもらいました)

 アンテナの組み立ては地上でする方や屋根の上でする方など様々だと思いますが、私の場合は屋根の上にちょうど5素子のアンテナを水平に置けるくらいの場所があるので、屋根の上で行ないます。アンテナを買ってきた箱のままの状態で屋根の上に上げるのですが、その際、風で飛ぶ恐れのあるビニール袋や取説などの紙類はあらかじめ取り除いておきます。

 ステーワイヤーは交換しないので、リングに付けたままの状態でマストだけ引き抜いておきます。そこにアンテナにマストを取り付けた状態のものを差し込んで、ワイヤーのたるみを取って、リングの固定ネジを締めて、方角を合わせれば完成です。ここまで、アンテナの組み立ても含めて1時間とちょっとでした。

 従来より高さが60cmアップしました。それにしてもこのカラスのフンは…以下省略。
画像更新(2011年6月19日に方角調整及びアングルを微調整して再撮影)

マスプロ電工製FMアンテナ FM5
外観寸法(LxWxH)1810x1920x470mm 重量2.1kg 受風面積0.22u

画像更新(2011年6月19日 晴天時に再撮影)画像クリックで拡大されます。
Yステーのマストへの固定位置が逆のような気が・・・。まあいいか。

 2011年6月25日、Yステーの取り付けを修正しました。大雨洪水警報の出ているさなかの作業・・・と思っていたら、警報解除で注意報になっていました。2日間続いた大雨によって、屋根馬周辺のカラスのフンはすっかり消えてなくなっていました。

 

 アンテナの外箱にはこういう注意書きがあるんですけど、なかなかスカッとは行かないものです。屋根の上で色んな角度から眺めて、写真撮影もして、よしOK!と思っても、地上から見上げてみると、エレメント曲がってるーってなるのは日常茶飯事です。その都度また屋根に上って直すんですけど、直しても何日か経つとカラスが曲げて行く・・・。


これまでのFMアンテナの推移


 高校時代にマスプロのFM3を設置して以来、5素子や7素子、8素子と様々なアンテナを使用してきましたが、最近の数年は下の写真のように推移しています。
  
左上、右上、左下の順に2005年7月9日、2007年10月13日、2011年6月19日(再撮影分)

 UHFアンテナの向きを変えたり撤去したりを繰り返してきましたが、FMアンテナに関しては6年前と全く同じ高さで同じ素子数です。これなら一番左の写真の一番上のアンテナの向きを変えて、一番下のアンテナを撤去するだけで良かったハズなのですが、

いったい何やってるんだろ、おれ(笑)

 でもまあこういうアンテナいじりが楽しかったりするわけですけどね。今回、マストや屋根馬、ケーブル等はDXアンテナ製を使用しましたが、アンテナ本体はマスプロ製で統一することができました。たぶん地デジは見えすぎちゃって、FMは聞こえすぎちゃって困ることでしょうね。

実際にFM放送を受信してみて

 ブースターや分配器を使わずにチューナー直結でレベルを確認してみることにしました。テクニクスのST-G80Tに付いているレベルメーターで県域3局のレベルを確認すると、従来のアンテナでは50〜52dB程度、稀に54dBが表示されることがありましたが、新しいアンテナでは54dBが表示される頻度が非常に高くなりました。

 この機種のレベルメーターは2dBきざみの表示で、なおかつ54dBまでしか表示されないのですが、今までは50と52の間を行ったり来たりしていて、瞬間的に54になったりしていたものが、新しいアンテナでは常時54が表示されていて、時々52が表示されるといった感じです。

 試しに3分配してみたところ、50〜52という数値が表示されましたので、分配前では恐らく最大で56dB程度は得られているのではないかという印象です。正確なことは分かりませんが感覚的に2〜3dB程度アップしたような感じがします。無音時のノイズについては時間帯によって大きく異なりますし、パルス性のノイズやコミュニティーFMに関してもこれから時間をかけて検証していきたいと思います。

送信所方向はこんな感じです。

 弥彦山送信所に向けるとこんな感じになりますが、この延長線上がだいたい沖縄周辺になるものと思われます。これを基準にして左に15度振るとFM新津方向、更に15度振るとFM新発田方向になります。先の方に見えるビル群とは非常に微妙な位置関係ですが、弥彦山からのアナログTVを受信していたときには、VHF、UHF共に、このビルが出来たことによって受信状態に大きな変化はなかったので、さほど大きな障害にはなっていないような気がします。

(2011年6月26日)
アンテナの向きを、この写真よりほんの少し左向きに修正しました。

FM受信関連製品について

 地デジ完全移行を間近に控えて、アンテナメーカー各社ではVHF関連の製品が次々とカタログから姿を消しています。今まではVHF帯域に使用するブースターを買ってくればたいていはFMの帯域にも対応していましたが、今後はFMの帯域に使用できる家庭用ブースターは入手しにくくなってくるものと思われます。共同受信用ではまだカタログに載っているものも多いですが、ハードオフ等でFMの帯域に使用できるブースターのジャンク品を見かけたら、とりあえず確保しておいた方が良いかもしれません。

 またFMアンテナも同様で、DXアンテナでは家庭用としてはFM-5Nしか残っていませんし、マスプロ電工でも普及型のFM3EとFM5E、それに超高性能のFM10までもが在庫限りとなってしまいました。普及型のFM3EとFM5Eはまだしも、FM10も在庫限りというのは遠距離受信を趣味にしている人にとっては大きな出来事かも知れません。

最後に

 屋根の上からアンテナを消す計画は結局実現することはありませんでした。しかし昨年夏に骨折した時には屋根の上でのアンテナ設置作業はもうできないのではないかとも思いましたが、今回久しぶりに作業を行なってみて、殆ど支障がないことが分かりました。移設したUHFアンテナは手の届きやすい位置に設置してありますし、FMアンテナと屋根馬はおそらく5年以上は大丈夫でしょう。ただその5年後に再び屋根の上に上ることができるかどうか・・・、そんなことは今からは全く分からないです。とりあえずは今回設置したFMアンテナが台風や風雪に耐えられますように。

(2011年7月3日追記)
屋根の上をフンだらけにしたり、魚の骨や小石などを置いて行くカラスに対して、対策を行なうことにしました。

その6(からす除け)に続く

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2011/06/12


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