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 安良町交通博物館
 2012年11月23日(2015年6月24日掲載)
  パソコン買い替え奮闘記(その3)

安良町交通博物館 管理人:安良町経由村上行き
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 2004年12月に購入した富士通FMV-DESKPOWER LX50Jは、拡張性は低いものの真っ白で上品なデザインでお気に入りの1台でした。特に目立ったトラブルもなく何と8年が経過、当時最新鋭だったWindowsXPもサポート切れまであと1年半と迫っていました。まだもう少し時間があるとはいうものの、そろそろ機器を更新する時期に来ています。

予備機の購入 それもまたもやXP機を・・・

 2012年11月23日、村上のハードオフへ行くと、ジャンクコーナーに見慣れないパソコンが置いてありました。2007年製NEC MY30X/R-3(PC-MY30XRZE3) + 日立 PC-DT3172(17インチ)に社外品の安物のキーボードとマウス、スピーカーが付いて税込み7350円という微妙な価格です。サポート切れが間近に迫ったXP機でしたが、フルセットで、しかもシステムディスク付きということもあって、予備機にしてもいいかなと思って購入しました。

MY30X/R-3(PC-MY30XRZE3)
Celeron D347 3.06Ghz 40GB 512MB CD-ROM WindowsXP Home Edition SP3


 このPCは2011年にアンカーネットワークサービスという業者が整備して再生PCとして販売した製品のようで、MARプログラムによる再生中古PC用の正規OSが入っていて、ネットですぐにライセンス認証ができました。OSのディスクも付属していましたが、私はこの時に初めてMARプログラムと言うものを知りました。マイクロソフトの認定業者が整備しているということですから、普通の中古品よりは信頼性が高そうです。とは言ってもジャンク品なので動くかどうかも分かりませんが・・・

 電源を入れてみると特に不具合なく動作するようです。CDのみのドライブで、DVDは使えませんが、インターネットはサクサク動きますし、サブ機としては悪くないと思います。購入から約2週間後の12月5日にメモリを512GBから2GBに増強、特に不具合なく使っていましたが、やはりDVDが使えないのは不便なので換装を考えるようになりました。

光学ドライブの換装

 今回購入したNECのジャンクPC(MY30X/R-3)にはCD-ROMドライブしか付いていなかったので、安くてとりあえずDVDが見られるようになるドライブはないか探した結果、ロジテックのLDR-N21AKというマルチドライブのジャンク品(315円)を買ってみようという結論に達しました。

 保障付き品では2011年製造のLGのドライブが1575円で出ていたのですが、正面にデカデカとLGと書かれていることと、色が黒だったこともあって見送り、ジャンク品の中から一番新しいものを選びました。一番新しいといっても2003年3月の製造ですから正直ゴミみたいなものなのですが、まあ315円なら仮に動かなかったとしても諦めが付くかと思って。

 2007年製造のPCに2003年製造のドライブを入れるなんて、自分でも馬鹿げてると思いますが、動けば儲けものといった所でしょう。早速PCのカバーを開けてCD-ROMドライブ(日立LG GCR-8406B)を取り外し、ジャンパの位置を確認した後にLDR-N21AKを取り付けてカバーを閉じました。そして恐る恐る電源オン。

 そしたらガガガガ・・・レディガガ・・・という音が。古いCDプレイヤーでトレイが開かなくなったときのような音がします。イジェクトボタンを押すとランプがパカパカ言ってガガガガ・・・と、もう一度押すとガガガガといった後におとなしくなって、さらにもう一度押すとガガガガ・・・、この繰り返しです。でもドライブ自体はちゃんと認識されているみたいで、PANASONICのドライブであるSW-9571という表示が出ています。

 非常取り出し用の穴に細いものを差し込んでみたのですが開く気配もありません。使えるかどうか以前にトレイが開かなければ話しにならんと思いつつ取り外し、内部を確かめるべくドライブのケースを開けてみることにしました。

LOGITEC LDR-N21AK(PANASONIC SW-9571-CYY1) ジャンク品 315円


中には何と置き土産が

 PCからドライブを取り外して黒いカバーを外してみました。そしたらその下にはステンレスのような薄くて光沢のあるカバーが掛けられています。その隙間から何やら赤いものが見えています。

何か入ってる!

 薄いカバーを外してみたら↓コイツが入ったままになっていました。一時期流行したカートリッジ式のDVD-RAMです。そいつを取り外して内部をざっと見渡してみましたが、いかにも弱々しい部品が使われているものの破損はない模様。ゴムベルトをツンツンしてみましたが、まだ張りもあって大丈夫な様子でした。

 破損もしておらずベルトも無事で、何故開かないんだろうと思いつつ組み立てを行いました。そして恐る恐る電源オン。今度は先ほどとは違ってガガガガ言うこともなく、トレイもスムースに開閉できました。これで一段階クリアです

入っていたのはPanasonicの殻付きDVD-RAM(TYPE2)片面ディスクで、
NHKのアニメが録画されていました。


CD,DVDともに再生OK

 無事トレイの開閉ができるようになったので音楽CDを入れてみました。ところがローディングの際にディスクを手で押さえてやらないとローディングできず、排出の時も手を添えてやらないとディスクが落ちてしまいます。この機種はカートリッジ付きDVD-RAMも使える機種で、普通のディスクを使う時はトレイの隅に付いているツメを起こしてやらなければならないのですが、それに気付くまで何分もかかってしまいました。

 結局普通のCDやDVD、カートリッジ付きDVD-RAMもローディング、排出ともにOK、音楽CDの再生も問題なし、DVDの映像も映るようになりました。

 Logitec LDR-N21AKに換装後の姿ですが、適度な黄ばみ具合といい、いかにも一昔前のPCといった感じがしますね。でも普段1970年代とか1980年代あたりのオーディオをいじっていると、2007年製のPCなんてまだまだ新しいと思えてしまうので厄介です。少しは自制しないと。



テレビチューナーの導入を検討

 ドライブ換装が上手く行ったのに気を良くして、今度は地デジが見られるようにならないかと検討した結果、バッファローの製品なら何とかなりそうだという結論に達しました。PC自体が低スペックでディスプレイもアナログなのでハイビジョンは無理な話。コマ落ちしてもいいのでとりあえず見られればいいという考えです。ハードオフのジャンクコーナーにバッファローのDT-H10/U2という製品が置いてあったのですが、同社の診断ツールを使用してみた結果、何とか使えるのではないかという結論に達したので買ってきました。

 そもそもPCと同じ部屋に40インチのテレビがあるのに何でPCにテレビチューナーを付ける必要があるの?何度も自問自答を繰り返しました。テレビ以外の機械でテレビを見ることに価値があるとか、ネットをしながらテレビが見られたら便利だとか、理由はいくつか考えつきましたが、どれも説得力に欠けています。

結局「誰しもそういう時期がある」ということで納得することにしました。

BUFFALO DT-H10/U2購入

B-CAS欠品で1575円でした。


B-CASは手持ちのものを流用しました。

とりあえず映るようにはなりましたが・・・

 インストールがなかなか上手く行かずに何度も繰り返したりの曲折はあったものの、ひとまず映るようにはなりました。


 ディスプレイ自体がアナログなので画質はDVD並で、アナログ放送よりはマシですが、カメラがゆっくりズームしたり、ゆっくりパンしたりした時に、人物の輪郭がぐにょんぐにょんと気持ち悪い動きをすることがあります。予約視聴や予約録画もOKですが、ワンセグデータとして持ち出せる以外は、データの持ち出しや他機での再生はできないようです。遅延については、普段DIGA+BRAVIAでHDMI接続で見ている時に比べて、0.5秒程度の遅延が見られるようですが、単独で見るには何の問題もありません。

 画質はともあれ「とりあえず」旧式のPCで地デジを見ることができるようになりました。でも最初は単に見られればいいと思っていたのですが、だんだん欲が出てくるもので、HDCPに対応したグラフィックボードとディスプレイでも買ってみるかと思うようになりました。手始めに3000円程度のグラボでも・・・

ワイドディスプレイ購入

 2007年のXPパソコンと外付け地デジチューナーで地デジが受信できるようになったものの、機器の関係でアナログ並みの画質しか得られていないため、何とかHD画質での受信を実現すべく機器選定に入りました。そしてその手始めとして 先ずはディスプレイの選定に入りました。

 新たに買うとするとワイドタイプということになると思うのですが、17インチのスクエアタイプから買い替えるとなると、最低でも21インチ、可能であれば23インチ程度が望ましいと感じました。メーカーに関してはナナオやイイヤマを使うほどのマニアじゃないし、かといって正面にデカデカとLGと書かれているのも何だかなあという感じがします。となると必然的にアイオーとか三菱とかに絞られてきます。

 村上のケーズにはアイオーのLCD-AD201XGB(20インチ)が1万円ちょっとで出ていましたが、これだとちょっと小さく感じられます。その横に置いてあった三菱のRDT234WLM(23インチ)は大きさもちょうど良く、全体の質感も悪くないのですが2万円以上するので見送り。ヤマダもノジマも単品ディスプレイは置いていなかったのでハードオフに向かいました。

 ハードオフには実にタイミング良く、アイオーと三菱の製品が置いてありました。アイオーの方は23.5インチのLCD-MF242HXR、三菱の方は23インチのRDT233WLM-D、両方とも10500円でした。いずれも比較的新しい製品で、12月に入ってから入荷した品物のようです。

 その2機種を検討した結果、最終的に選んだのは三菱のRDT233WLM-Dなのですが、この機種はケーズに置いてあった234WLMのひとつ前の型で、なおかつAmazonや楽天、NTT-X storeなどで販売する特定販売店向けモデルです。状態も結構良さそうだったので、売り切れないうちに確保した次第です。

 早速PCとアナログで接続してみましたが、特に不具合もなく、普通に使うには十分な製品であることが分かりました。ただ見る角度によって全体の色合いがかなり違って見えるのですが、標準的なモデルなのでこの辺は仕方ないでしょう。それよりも画角が広がったのでネットをしながら、隅の方にテレビ画面を置いておいも邪魔にならず、使い勝手はかなり良く感じられました。



グラフィックボードの選定

 ディスプレイの対策が完了したので次はグラフィックボードの選定に入りました。ところがアイオーやバッファローのHPを見てもグラボなんていくつも出ていません。旧製品から探すという手もあるのですが、古い製品だとHDCPに対応しているかどうかが不安です。色々調べて行くうちに玄人志向が出しているGF8400GS-LE512H/D3という製品が人気があることが分かりました。

 PCI-ExpressX16でロープロファイル対応、3000円以下で購入することができます。ただしちょっと幅が広いのが気になります。NECのスリムタワーの取説には64mm以下のものを使うように書いてあるのに対して、この製品の幅は69mmです。もちろん取説に書いてある数値はかなり余裕を見た数値だと思いますし、5mm大きい程度では、物理的に取り付けできないということはないと思うのですが、空気の対流が悪くなって熱がこもり易いとか、そんな不具合が出なければ良いのですが・・・。

ところがここで非常に大きなミスに気付きました。

 この製品は前述の通りPCI-Express対応の製品なのですが、改めて調べてみたら今回買ったNECのPCには普通のPCIスロットしか付いていません。早まって注文しなくて良かったですが、

そもそも今どき普通のPCIスロットで使えるグラボなんてあるんか?

 ディスプレイを買ってしまったので後戻りできませんし、ちょっと迂闊だったなあと後悔の気持ちが大きくなってきます。

GF-GT610-LP1GHD購入

そもそも今どき普通のPCIスロットで使えるグラボなんてあるんか?

 そう思って調べてみたら、あるにはあるのですがバカ高い。GeForce8400GSを使用したGF8400GS-LP512H/HS/D3(玄人志向)がAmazonで1万ちょっと。ファンがない代わりにデッカいヒートシンクが付いたタイプです。

 同じく玄人志向からはもう一つ、GF-GT610-LP1GHDという製品も出ていました。こちらはGeForce GT610を使った製品ですが寸法の記述がありません。こちらはファンが付いたタイプで、amazonで6980円です。それでも随分高いんですけど、まあこのあたりしかないか・・・。Amazonでも価格.comでもレビューが一つもないのが気がかりですが、今年の11月に出たばかりの製品なのでまだ使っている人が少ないのでしょうか。ていうか今どき普通のPCI用の新製品を出すなんて、変態志向の会社ですね。

 恐らく適合しないってことはないとは思うのですが、多少の不安を抱きながらAmazonに発注、心配された大きさもバッチリ適合しました。パッケージには脅し文句が列記されています。さてどうなりますか。



やっぱりダメでした。

 早速グラボを取り付けて電源ON、そしてCD-ROMからドライバをインストール。ちゃんと映る映る、どうやらちゃんと動作しているみたいです。

 肝心の地デジはちゃんとハイビジョン画質で映るかどうか試してみたところ、映るには映るのですが、コマ落ちします。ていうかコマ落ちというより、止まりまくるといった方が正しいといった感じです。

結局オンボードの時よりも悪くなりました。

 色々と話を伺ってみると、PCI-Expressではない普通のPCIスロットの限界みたいな感じなのでしょうね。でもまあ、別にパソコンでテレビが見られなくても、40インチのBRAVIAがあるからいいじゃないかと言って自分自身を慰めるのでした。

 その後、年が明けてからCPUをCeleron D347からCore2 Duo E6600に換装、ちゃんとデュアルチャンネルで動作しているようでしたが、YouTubeの画像は以前に比べて滑らかになったものの、地デジのカクカクが直ることはありませんでした。

諦めきれずに

 バッファローの地デジチューナーは残念な結果に終わりましたが、それでも諦めきれずにアイオーの最新型の地デジ/BS/CSチューナーを買ってみることにしました。もちろん中古品です。ところがこれが曲者で、再生ソフトがマトモに動きません。受信画面をいったん閉じた後に再度受信しようとすると何も映りません。タスクトレイのアイコンから再生ソフト自体をいったん終わらせてから再起動してやると映るようになるのですが、普通に受信を終わらせると再度受信できなくなってしまいます。またNHKのBSプレミアムのみに「証明書を認証できません」という謎のメッセージが出てきます。

 この件ではメールでサポートと何度もやり取りをしたのですが結局原因は分からず、向こうからの要望で現品の調査もしてもらったのですが結局「異常なし」。これ以上やりとりをしても時間のムダだと思ったので、そこで打ち切ったのは言うまでもありません。

 結局パソコンの周辺機器のメーカーなんてものは、もちろん全てではありませんが動作条件の非常にシビアな製品しか作ることができずに、ユーザーに動作確認をさせる。そして不具合があれば「相性」とか「環境」といった魔法の言葉で片付けてしまう。BSプレミアムの謎のメッセージにしても、そういうメッセージが出るように設計されているわけですから、どういう条件のときにそういうメッセージが出るのかが分かれば原因も分かると思うのですが、それすら調べようとしない。だからマニア以外の一般ユーザーとしては「相性」なんだなと思って諦めざるを得ないわけです。こんなのPC業界だから通用することであって、家電業界ならば全く通用しないでしょうね。

早い話が「普通にパソコンを使える程度の技量しかなく、ドライブの換装程度しかやったことのないド素人は、テレビチューナーなんか付けずにテレビは普通にテレビで見てろ」ということなんでしょうね。

 結局このパソコンは1年程度しか使うことなく手放すことになり、その後はWindows7の入ったパソコンを探すことになります。

つづく

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