ハードオフお買物日記(2010年2月11日)
Lo-D DIRECT DRIVE AUTO PLAYER HT-351編
Lo-D DIRECT DRIVE AUTO PLAYER HT-351 (1977年頃発売 定価不明)
2010年2月11日(木)ハードオフ村上店で購入 525円(ジャンク品) 状態表示:回転数調整できました。
この写真はオーディオテクニカのAT-15Ea/Gを装着した写真です。画像クリックで拡大されます。
これもまたマニアがHPで取り上げるような製品ではないと思います。
というかネットで検索しても全く出てきません。
電源コードには1977の印字がありますから、その当時の製品だとは思いますが、
全体の作りから見て3万円台半ば前後の製品ではないでしょうか。
この製品を買う前の時点で所有しているアナログプレイヤーはDENONのDP-67Lの1台のみでした。
しかしDP-67Lを使うときは、それなりにかしこまった状態で聞く必要がありました。
まさか500円で買ったアンプにつなぐ訳にもいかず、かといってAU-D907X DECADEにつなぐのも面倒くさい。
というわけで気軽に使えるプレイヤーがないか探しているときに見つけたのがこのHT-351という機種です。
最近はアナログプレイヤーの人気も高まっているのでしょうか。
ハードオフへ行っても動作品は数千円以上の値が付けられているのもざらですし、
それにも増して外観の状態の良いものはなかなか見ることができませんでした。
そんな中、今回発見したこのHT-351はアクリルカバーに時代なりのスリキズが見受けられる以外は、
本体はほぼ無傷の状態で非常に良い状態が保たれていました。
オリジナルと思われるヘッドシェルとカートリッジ、それに45回転用のアダプタも付属しています。
肝心の状態表示ですが「回転数調整できました」という微妙な表現ながら、
これだけ状態が良ければ音も出るに違いないという、
全く根拠のない推測のもとに購入するに至った次第です。
動作確認
まずは回転の状態の確認ですが、回るには回るのですが、
回転数微調整用のツマミをFAST(MAX)方向に回しきった状態で、
ようやく規定の回転数(ストロボスコープが止まって見える)になるといった症状が見られました。
実際に使用する分には問題はないのですが、
これ以上調整できないというのは精神衛生上宜しくありません。
次に音出し確認ですが、残念なことに針(DT-ST23)が折れているために演奏することができません。
そこで手持ちのオーディオテクニカAT-15Ea/Gを装着してみることにしました。
そこで問題が発生…。
シェルにカートリッジを直接ネジ止めした状態では何故か右チャンネルから大きなハム音が出ます。
そこで高さ調整の意味合いもこめてシェルとカートリッジの間に
金属製のスペーサーを挟んでやったところハムは消えました。
ところがスペーサーの分だけ重さが増すためにバランスウエイトの調整範囲から外れてしまうらしく、
針圧の調整が上手く出来ません。
具体的に言うと、バランスウエイトが後ろに下がりすぎてしまうため、
内部に設けられた螺旋状の溝から、アーム後部に設けられた突起が外れてしまうのです。
後部ギリギリの状態まで下がったウエイト。
間延びした感じで見た目にも良くありません。
そこでホームセンターで内径12mmの座金を買ってきて装着。
1個18円の座金を4個を接着した状態で装着します。
座金の内側にはガタツキ防止のためスポンジを貼り付けておきました。
厳密に言えばアームに負担が掛ったりして良くないのかも知れませんが、
所詮525円で買ってきた製品ですから細かいことには拘らないことにします。
キャビネットはプラスチックが多用されていて安っぽいです。画像クリックで拡大されます。
ちょっと触っただけで音に影響が出るなど、防振対策にはあまり気を使っていないようです。
次は回転数調整範囲の一件ですが、裏蓋を開けてみてあまりの簡単な作りに驚きました。
背面の安っぽいベークライトのカバーを開けてみると…。画像クリックで拡大されます。
中身はこのようにスカスカ状態です。
機械的な部分は万一ボキッと逝くといけないので手をつけないことにします。
基板全景 電子部品はこれだけです。画像クリックで拡大されます。
JRCの艶ありの4558DMが使われているのが目に付きます。
トランジスタは2SA844Cが2個、2SC458Cが6個、2SD571と2SB605が各2個ずつ使われていますが、
A841とC458の足は真っ黒く変色していました。
回転数の調整範囲が狂っているのも、このへんに原因があるのかも知れません。
半固定抵抗器の調整。
トランジスタの件はさておき、とりあえず2個設置されている50kΩの半固定抵抗器をいじってみることにしました。
結果、上側の半固定抵抗器が33回転、下側の半固定抵抗器が45回転の
回転数調整範囲に影響を与えることが分かりました。
果たしてこの半固定抵抗器の劣化が原因なのか、トランジスタの劣化が原因なのか、
はたまた他の部品の劣化が原因なのか特定は出来ていませんが、
とりあえず対処療法的に2個の半固定抵抗器を調整することによって、
回転数の調整範囲のズレを修正することができました。
左が回転数切換用、右が回転数の調整用です。
シンプルというか、簡単な構造ですね。
その後、アクリルカバーの汚れ落としを行い、実際にLPレコードを演奏してみましたが、
若干回転ムラのようなものが感じられることがある(気のせいかも知れません)以外は、
良好に動作しているようです。トランジスタやコンデンサ類の点数も少ないですから、
いずれ交換作業に着手するかも知れません。
とりあえず525円で買ったプレイヤーは無事使えたというお話でした。
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2010年2月12日
安良町交通博物館 管理人:安良町経由村上行き
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