ハードオフお買物日記(2009年11月18日)
YAMAHA CDプレイヤー CD-2000編

YAMAHA CD-2000 (1985年発売 当時の定価150,000円) 画像クリックで拡大されます。
2009年11月18日ハードオフ村上店で購入 525円(ジャンク品) 状態表示:トレイ開閉しません

これはここ2〜3日の間に入荷した商品です。YAMAHAのCDプレイヤーに関する知識が殆どないため、
CD-1000とこのCD-2000のどちらが上位機種なのかも分からなかったのですが、
比較的コンパクトな割にはズッシリとした感じがして良さそうな気がしたので確保することにしました。

CD-2000 の定格(オーディオの足跡様より)

周波数特性:2Hz〜20kHz(±0.3dB)
信号対雑音比:102dB
ダイナミックレンジ:97dB
全高調波歪率:0.0025%以下
チャンネルセパレーション:95dB
最大外形寸法:435X100X290(幅/高さ/奥行き)
質量:約8.0kg

天板に長さ2センチ程のやや気になる傷がある以外は、大きな傷はありませんでした。
しかし全体的にくすんでいるというか、油汚れのようなものが染み付いたような感じで、
お世辞にもキレイとは言い難いコンディションでした。


動作確認

先ずはトレイの開閉チェックですが…、値札に書かれていた通り、開きません。
中でモーターが回っているような音はするのですがトレイが出てくる気配がありません。
そこで天板を開けてみたところ、何とCDが入りっぱなしになっているではありませんか。
トレイが開かないのはまだしも、CDが入っているにもかかわらず読み込まないというのは…、
もしかして重症でしょうか。

良く見ると白い大きなプーリーの近くのトレイ開閉用のゴムベルトが切れており、
なおかつ溶けてベトベトの状態でプーリーに絡み付いていました。
ピックアップ移動用のベルトも同様で触れただけで手が真っ黒になってしまいます。

そこでいったんプーリーを取り外して丹念に汚れを落とし、
ベルトの代わりにとりあえず輪ゴムを取り付けてみたところ、
トレイは正常に開閉するようになり、CDも再生できることが確認できました。


ベルトの交換

ネットで調べてみたところ、この機種等に使うゴムベルトを取り寄せたという記事が見つかりました。
2年ほど前の記事のようでしたが、ダメモトでヤマハのサポートセンターに問い合わせてみることにしました。
結果は幸いなことに純正のゴムベルトは今でも入手可能ということでした。
価格は1本168円(税込)で、ヤマハ製品の取扱店に注文、または通販でも手に入るということですが、
通販の場合は代引き送料として1050円(税込)が加算されるということでした。
結局通販を利用することにしましたが、あとで考えればケーズデンキあたりでも取り寄せできたのかも知れません。

純正のベルト(商品コード:CB637830)1本168円(税込)

数量1を4に書き直して、4本のベルトが1袋に入っていました。
おそらく経費節減のためなのでしょう。
今回使った残りの2本は予備用として保管することにします。

他の機種との共通部品とはいえ、24年も前の製品の純正部品が、
今でも入手できるというのはありがたいものです。
ベルトの寸法ですが、太さは1mm強(だいたい1.2mm角程度)、内径は30mm程度です。
今回は交換用2本、予備2本の合計4本を購入しましたが、
おおよその寸法が分かりましたから、今後はヤフオクで購入することも出来ると思います。


ベルトの交換は至って簡単です。(画像クリックで拡大されます)

大きなプーリーの近くにある方がトレイ開閉用、もう一方がピックアップ移動用です。
ピックアップにはTAOHS-DG1という表記が見えます。


動作再確認

2本のベルトを純正品に交換した状態で再生確認を行いました。
ところが再生は出来るものの時々音飛びが発生します。
CDを乗せたトレイを閉めていったん読み込ませたあとにPLAYボタンを押して再生する場合は比較的良いのですが、
トレイにCDを乗せた状態で直接PLAYボタンを押した場合にはかなりの頻度で音飛びが発生します。

そこでピックアップレンズの汚れと、ピックアップ移動用のレールの汚れを落としてみましたが効果なし、
レーザー出力を少し上げてみたのですがこれも効果はありませんでした。
レーザー出力に関してはデフォルトの状態でもCD-Rをスムースに読み込みましたから、
音飛びの直接の原因ではなさそうです。


底板を取り外すとレーザー出力調整用と思われる半固定抵抗器が表れます。

この写真は出力を少し上げた状態ですが、現在は元に戻してあります。


次にトラッキング等の半固定抵抗器の調整を試みようとしたのですが、
この製品は素人が簡単にいじれないような場所に半固定抵抗器が取り付けてありました。

そこでメカ自体をひっぱり出そうと試みたものの、
トレイ先端部の細長いパネルが引っ掛かってメカを取り出すことができません。
トレイ先端部の細長いパネルは2箇所の爪と接着剤を併用して固定されていましたが、
接着剤の粘着力がさほど強くなかったため、比較的簡単に取り外すことができました。





そしてメカの四隅を留めてあるネジを取り外して、
配線類を引っ掛けないように気をつけながらメカを後方へ引っ張り出して、
正面パネルの上に乗せる格好にします。


メカを本体から取り外すと半固定抵抗器が姿を現します。

この際、パネル上部を傷つけたり、配線のショートなどを起こさないために、
「不要なダイレクトメールの封筒」などを間に挟んで置くと良いでしょう。


半固定抵抗器は7個取り付けられています。(画像クリックで拡大されます)

左から順に「KICK .G」「TR .G」「TR .OFS」「EF .BAL」「FO .G」「FO .OFS」「HF .G」となっていますが、
文字の一部が部品の陰に隠れているため読み違いがあるかもしれません。

先ず最初に左から2番目のTR .G(トラッキングゲイン?)を時計方向に少し回してみたのですが、
若干の改善は見られるものの音飛び解消には至りませんでした。
そこで更に3番目のTR .OFS(トラッキングオフセット?)をやはり時計方向に回してみたところ、
かなり改善が見られたようで17曲入りのCDを2回通しで再生しても音飛びは発生しませんでした。


続いて27曲入りのCDを演奏中。(画像クリックで拡大されます)

このCDでも特に問題なく再生できるようです。
その後、PCで作成したCD-Rや、海賊盤(コレクターズ)のCD-Rなど、
数枚のCDを再生してみましたが、今のところ不具合は起こっていません。


可変出力用モーター及び出力基板。(画像クリックで拡大されます)

一段高くなった部分に沢山の部品が付いているのが可変出力基板、
その右側の小さな基板が固定出力基板と思われます。


音質の評価

初期の製品ということもあってか、最近の製品のように超高域まで伸びているという感じではなく、
どちらかといえば高域は控えめで低域重視のように感じられます。
しかし非常に素直で癖のない再生音と言えると思います。
また個々の楽器の分離度が高く感じられ、奥行きが広く感じられます。

2009年11月30日
安良町交通博物館 管理人:安良町経由村上行き

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