ハードオフお買物日記(2008年7月29日)2008年9月14日掲載
VICTOR Zero-5 Fine編
VICTOR zero-5 Fine(1979年頃発売 59,800円/1本)
2008年7月29日(火)ハードオフ村上店で購入 3,150円(ジャンク品)
何日か前から村上店に置いてあったこの機種ですが、
発売当時に欲しかった機種であるということもあって、ずっと気になる存在でした。
しかし左右のウーファーのエッジが劣化していることや、右側のスコーカーの保護ネットの激しい凹み、
ツイーターのメッキの浮きやサビの発生など、あまり良い状態とは言えなかったので購入を見合わせていました。
しかし「今度来た時にはなくなっているに違いない」というハードオフ病特有の症状がそれを上回ったため、
7月29日の火曜日、平日にもかかわらず購入を決断するに至りました。
しかし…、 置く場所がない…。
というわけで買ってから2週間、燃費が悪くなるのを覚悟の上でずっと車に積んだままにしておいたものを、
8月15日の金曜日、ようやく部屋に持ち込むこととなりました。
写真には写っていませんが若干の穴あきはあるもののかなり状態の良いサランネットが付属していました。
外観に関しては左側用の上部にコップか何かを置いた跡のようなリング状の汚れがあったほか、
右側用のサイドに何かで引っ掻いたような5センチほどの傷が2本ありましたが、
全体的にはかなり良好なコンディションでした。
zero-5 Fine の定格
スピーカー方式 3ウェイ・バスレフ型 使用スピーカー 低域 30cmアルファーコーン 中域 10cmファインセラミック・ダイヤフラム 高域 ダイナフラット・リボン インピーダンス 8Ω 再生周波数帯域 30〜100,000Hz 最大入力 120W(ミュージック・パワー) 出力音圧レベル 92dB/W(1m) クロスオーバー周波数 550Hz 5000Hz 外形寸法 幅365×高さ655×奥行340mm 重量 21.5kg |
左側リボンツイーター
メッキ部分の腐食が激しく、サビやメッキの浮きが多数発生して醜い状態でしたが、
コンパウンドで磨くことによって何とか見られる状態にすることができました。
しかしこれ以上磨くとメッキを剥がしてしまう恐れがあるので、このくらいでやめておきたいと思います。
中央のネット状の部分はブラウンとかのヒゲソリを思わせます。
左側10センチスコーカー
こちらはかなり良い状態だったので軽く拭き掃除をした程度です。
右側30センチウーファー
ご覧の通りエッジが劣化してボロボロになっています。左側も似たような状態でした。
このままでも実用上は問題ない程度の音は出ていますが、エッジの張替えを検討中です。
右側ツイーター、スコーカー、アッテネーター部分
スコーカーの保護ネットが激しく凹んでいたので、精密ドライバーの一番細いものを隙間に差し込んで、
凹んだ部分を少しずつ持ち上げていって、パッと見には分からない状態に修復することが出来ました。
しかし斜めから見ると…
角度や光線状態によってはまだまだ凹みが残っているのが分かりますが、
これ以上深追いしないことにしたいと思います。
背面のプレート部分全景
ニッパー犬と MADE IN JAPANの文字が良き時代を感じさせます。
ターミナルはネジ込み式です。
あまり太いケーブルは使用できそうにありません。
動作確認
バックにウルトラQのレーザーディスクが映っているとか、
ホームセンターで売ってる組み立て式の安いラックを使っているとか、そういうご指摘はご勘弁を。
DENONのPMA-1000GとSONYのCDP-337ESDを使って試聴しているところです。
CDはもちろんPerfume…、じゃなくてTHE BEATLESです。
各ユニットともに問題なく音は出ているようで、アッテネーターも問題なく機能しているようです。
心配された低音域ですが、大きな音を出せばどうか分かりませんが、
夜に比較的小音量で聞く範囲ではさほど違和感は感じられませんでした。
音質に関しては解像度が高くしなやかな感じがします。
発売当時に店頭で試聴した時と同じような印象があり、自分的には好みの音質です。
現在メインとして使用しているDS-35BMKIIとは置き場所も異なりますので単純に比較はできませんが、
DS-35BMKIIがどちらかというと硬めで迫力のある音なのに対して、
こちらはしなやかで上品な音という印象を持ちました。
ウーファーのエッジ張替えについては、いま色々と検討しているところです。
安く済ませるならばカー用品店などで売られている1000円程度のセーム皮を使う方法もありますし、
本格的に行なうならば適合したサイズのエッジを通販で6000円程度で購入する方法もあるようです。
ただ、3000円で買ってきたスピーカーに6000円の費用を投じるのも何だかな…と、
そういう思いもあってなかなか決断できないのが現状です。
でも多分、6000円のエッジを買うことになるのではないかと、そんな気がしています。
2008年8月24日 ついにエッジ交換
最初はしばらくこのままで使えるかと思ったのですが、ちょっとした振動でエッジがボロボロ落ちて行き、
音にも歪が感じられるようになってきたのでエッジの交換を決断しました。
裏側は既にボロボロの状態でした。
ウレタン製のエッジは風化が進行しており、少し触っただけで崩れ落ちて行きます。
崩れ落ちたエッジがこんな所にへばりついていました。
この状態では音が歪むのも無理ありませんね。
朽ち果てたウレタンエッジです。
リサイクルできそうにないですし、捨てるしかないでしょうかね。
エッジの除去が終わりました。
多少のカスの残りは気にしないことにします。
新しいエッジを接着します。
これはYahoo!で送込6400円で購入したものですが、
布に樹脂を滲み込ませたものを加圧成型してあるということです。
完成しました。
多少シワになった箇所はありますが、まあこんなものでしょう。
試聴
接着剤が硬化したころを見計らって音出し確認を行いましたが、
エッジ交換前に比べて低音が良く出るようになりました。
その後、通常のリスニング音量で2週間ほどエージングを行いましたが、
低音が非常に良く出るようになった半面、中高音域が篭ったように感じられるようになりました。
そこで背面の壁からの距離やスタンドの高さの調整、
また低音をなるべく床に伝えないようにインシュレーターの工夫を行なった結果、
中高音域のヌケが非常に良くなり、もやもやした感じがかなり改善されました。
またツイーターとスコーカーが内側になるような配置指定がありましたが、
現在の配置(中心間1.3m)では逆にした方が広がりが感じられて好印象をもちました。
テストソースについて
私がこの手の製品の音質評価を行なう際に使用するソースは主にビートルズと太田裕美です。
ビートルズでは"I Feel Fine"のイントロの「ボン、ミョーン」というギターの失敗音、
そして右チャンネルから終始聞えているギター演奏音が明確に出てくるかといった内容です。
太田裕美では"初恋ノスタルジー"の1番の最後と2番の最後と繰り返しの部分の、
「悲しみは悲しみは近きにありて」の最後の「て」の部分が徐々に消えていく箇所。
そして"四季絵巻"のサビの「愛は四枚(よまい)の季節を私の腕に残したーわ」の「たーわ」の部分、
この部分が微妙にハスキーな声になるのですが、これが上手くハマるとゾクゾクっと来る訳で、
だいたいそのへんを基準にして音の良し悪し(好みか否か)を判断している次第です。
ビートルズは実物を見たことがありませんからどれが本物の音に近いのかは分かりませんが、
太田裕美は昔、何度かコンサートに行ったことがあるので、
その時の記憶になるべく近づけられるようなセッティングを心掛けています。
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2008年9月14日
安良町交通博物館 管理人:安良町経由村上行き
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