ハードオフお買物日記(2006年2月18日編)2006年9月3日更新

PSE法施行に伴ってハードオフでは2月11日から一部商品の買取を停止、同日から対象商品の処分セールを開始しました。
このページではセール開始一週間後の2月18日の土曜日に購入した品物をご紹介致します。


上段:SONY CDP-501ES(1983年発売 当時の定価168,000円)
下段:DENON DCD-1130(1989年発売? 49,800円クラスと思われる)


SONY CDP-501ES ジャンク品(状態:CD読み込みました)6,300円
2006年2月18日(土)ハードオフ新通店で購入

元々は12,600円で売られていたものらしいのですが、先週来た時は8,400円に、今週は6,300円に値下げされていました。
外観のコンディションは良いものの「CD読み込みました」というのが気にかかります。読み込むけれども再生しないということなのでしょうか。でもこの機種はごく初期に発売された歴史的にも価値のある機種、動かなくてもオブジェにすれば良いという気持ちで購入しました。
ただし取説やリモコンは付いていませんでした。

早速動作確認

電源を入れてイジェクトボタンを押すと、イジェクトランプが点滅を始めたのですがトレイが出てきません。
CD読み込みも何も、トレイが出てこないんじゃ話しにならんと思いつつ何度もチャレンジすると突然トレイが動き始めました。
でも少し出てはまた戻り、また少し出ては戻り、この繰り返しです。
15分くらい経過した頃でしょうか、ついに完全にトレイが出るようになったのでCDを入れてみました。
すると多少振動には弱い気がするものの、音飛びもせずに再生できました。
でもしばらく再生した後にCDを取り出そうとすると、またさっきの状態の繰り返しでです。さてどうしたものか…。

トレイの開閉不具合の主な原因はゴムベルトの劣化によるものが多いらしいのですが、この機種にはゴムベルトは使われておらず、ギヤ駆動になっています。ということはギヤに塗布されたグリスが劣化によって固着しているということになりそうです。という訳で早速分解。


まずは天板を外してみました。内部は比較的キレイですが隙間からわずかに見えるギヤ部分には茶色に変色したグリスの固まりが確認できます。
しかしこの場所からはギヤのメンテナンスは難しそうなので今度は底板を開けてみることにしました。
  
写真左:上部から撮影(撮影のため一部のカバーを外してあります)この位置からではトレイ開閉用のギヤは殆ど見えない状態。
写真右:下部から撮影。この位置からはモーターやギヤ一式が容易に確認できる。

上から見ても下から見てもプリント基板は半田面ばかりです。それだけ部品点数が多いということなのでしょうか。


茶色に変色したグリスの付着したギヤが出現。これじゃ動きが鈍いのも納得できますね。
  
トレイ開閉には向かって右側のモーターが使用されています。
ピックアップユニットはKSS-100Aという型番でした。62.2という数字は調整用の電圧か何かでしょうか。



固着したグリスの除去およびグリスアップ

本来であればいったん分解してギヤをアルコール洗浄、再組み立ての後にグリスアップという手順を踏めば良いのでしょうが、
残念ながら管理人はそこまでのスキルを持ち合わせていないため、ごく簡易的な方法を行ないました。
まず綿棒の先にカセットデッキのヘッドクリーニング用の液を付けて固着したグリスにしみこませながらふき取って行きました。
その際ギヤが回転している状態で行なえば作業が早いのですが、液の飛び散りや綿棒の先の繊維がギヤに絡みつくことがあるので要注意です。必要に応じて爪楊枝の先などで固着したグリスを除去して行きます。

一通りキレイになったところで
(あくまで素人修理なので適当な所での妥協は必要ですね)KUREのシリコングリースメイトを塗布して行きます。
その際、勢い良く吹き付けると飛び散ったシリコンがピックアップに付着して大惨事を招きかねませんから、慎重には慎重を期して行きます。
どちらかというと塗布というよりも、ノズルの先に溜ったシリコンのしずくをギヤに垂らして行くという表現の方が合っていると思います。
そのため十分にシリコンが行き渡っていないとみえて、しばらく時間を置いてからトレイを開けようとすると一回では開かないことがあります。
日曜の夜に作業を行なって月曜の夜にトレイを開けようとすると一度だけ不審な動き(いったん開きかけたトレイが閉じてしまう)をしたので再度シリコンを塗布、更に一晩置いて火曜の夜に確認してみたところ一回でトレイが開くようになりました。
これで完全に直ったとは思えませんが、最初はまったく開かなかったことを思えば、ここまで来れば十分でしょう。


肝心の音質はといえばいかにもデジタル創世記を思わせる固めの音質です。明瞭度は高いですが音量を上げると接続機器によってはかなりうるさく感じることもあるかも知れません。


出力は固定と可変の2系統のみ、右側のアクセサリーコネクターの用途は良く分かりませんでした。
BEEPスイッチはリモコン操作したときに本体から出る「ピッ」という音を制御するためのものです。

  
左側の写真はビートルズのCDを再生しているところです。回っている雰囲気を出すには低速シャッターが有効ですね。
リモコンは他機種のものが使えますが、テンキーを使ってのダイレクト選曲はできません。
最初は焦りましたけど本体にダイレクト選曲機能が付いていないのにリモコンで操作できる筈ないですね。
当時のカタログが出て来たので良く見たらリモコンのテンキーでのダイレクト操作も可能なようです。
他機種のリモコンなので出来なかったのかも知れません。



電解コンデンサーはAUDIOと書かれたものが使われています。
  
しかし電解コンデンサーの足元の部分を良く見てみると茶色いシミが広範囲に亘って発生しています。ということはコンデンサの液漏れということでしょうか。
心なしか音が歪っぽいような気がしないでもありませんが、このコンデンサを含めた部品の経年劣化が影響しているのかも知れません。
だとするとこのプレイヤーはそう長くは持たないということになりそうですが、いずれコンデンサの交換にチャレンジすることになるかも知れませんね。


DENON DCD-1130 ジャンク品(状態:CD再生しました)3,675円
2006年2月18日(土)ハードオフ新通店で購入

DENON(デンオン:デノンにあらず)の中ではマイナーな機種と見えて、検索しても情報は殆ど得られませんでした。
豪華な面構えに立派なインシュレーター、これで3,675円はお買い得か?と思って持ち上げてみたら思いのほかに軽かったです。
リモコンは付属していませんでしたが、ジャンクリモコンの箱の中にDENONのリモコンがあったので525円で買ってみたらちゃんと操作できました。

  
基板は恐らく上位機種と共用になっているのでしょうか、部品が装着されていない箇所が目立ちます。



ピックアップユニットにはKSS-150Aという型番のものが使用されていますが、
様々なメーカーの製品に使用されているようです。


このDCD-1130の音質はといえば、決して悪くはないのですが、やはり値段なりといった感じでしょうか、
全体的に厚みが感じられず、表現するならばスカスカした感じの印象を持ちました。

前述のSONY CDP-501ESのバーンと前面に押し出して来るような音質とは対照的な印象を持ちました。

2006年9月3日(日)上位機種のDCD-1510を入手したためにこのDCD-1130はハードオフで売却しました。
買取価格は1000円でした。


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2006年2月21日
安良町交通博物館 管理人:安良町経由村上行き

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