ハードオフお買物日記(2013年6月30日)

LUXMAN FM-AM TUNER T-550編(2)

ベテランの方はスルーしてください。
若しくは鼻で笑っていただいても結構です。

6月8日に購入したLUXMANのT-550ですが、
購入当初、チューニングダイヤルを回すのに連動してボソボソ言っていたのは徐々に治まってきました。
しかし時々ブツブツ、ボツボツという音が出るのは一向に治まる気配がありません。

たとえるならば埃の付着したレコードを再生したときのような感じと言いましょうか。
演奏中は殆ど目立たないのですが曲間になるとハッキリと分かるようなノイズです。
民放FMの喋りまくり、BGM流しまくり、曲間詰めまくりの番組ではさほど気にならないものの、
トーク中心の番組やニュースなどではかなり気になる状態です。

ノイズ自体は中央に定位していてセレクターをモノラル位置にしても全く改善されず、
時間帯や天候にも関係ないことから、電波状態によるものとは考えにくく、
MPX用ICの上流部の不具合ではないだろうかと考えました。

AM放送に関しては元々入りが悪いので、この程度のノイズであれば隠れてしまうレベルです。
ですからFMだけとは断定できない状況ではありますが、まあFMだけでしょう、多分。

基板上を見ると古いシルクハット型のトランジスタが多数使われています。
どうせならそれらもこの機会に交換してしまおうと考えました。
もしその過程で症状が改善されるようなことがあればそこでやめてもいいし・・・。


トランジスタの数が・・・

しかし当初から気になっていることが一つありました。
それはオーディオの足跡様に記述のある半導体使用数と、目視で確認できる数が違うということです。
具体的に言うとトランジスタ2個とFET1個が足りません。
ということはこのバリコン内に隠してある可能性大・・・

バリコンのシールド板を外してすぐ見える位置に付いていれば良いのですが・・・

そうでなければバリコンの裏側の複雑な配線をいったん外さなければなりません。

できればそこまで至らないうちに改善されて欲しい・・・
しかしそうは問屋が卸しませんでした。

2SC381(R)と、2SC1000(GR)は同じ型番のものに、2SC372(O)は2SC1815(O)に交換しましたが改善せず、
電解コンデンサも全て交換しましたが結果は同じです。
良くもなりませんし悪くもなりませんでした。


μPC555Aを交換してみても変化なし。



TA7061Pを入手可能だったTA7061BPに交換してみましたが変化なし。



関係ないとは思いますが念のためにμPC554Cを交換してみましたが全く変化がありませんでした。

ということはやはりバリコン内部か・・・


バリコンのシールド板は半田でガッチリ固定されていて、普段使っている30Wの半田コテでは歯が立ちません。
以前Nゲージのブラスキットを作ったときに使った60Wだったか80Wだったかの半田コテと調光器がどこかにあるはずなのですが全く見当も付かず、
やむなくダイソーで60Wの半田コテを630円で買ってきたのですが、これが曲者で・・・

コテ先の品質が悪いのか半田の乗りが悪いうえに、コードが1.1mしかないので作業性が著しく悪いのです。
やむなく白光のコテ先を買ってきたのですが、もうちょっと足せば白光の60Wの半田コテが買えたと思うと残念というか、
こういうのを安物買いの銭失いというのでしょうね。

まあ半田の乗りに関しては己の腕の悪さも大きく関与しているわけですが、コードが短いのはちょっとね(笑)
こういう部分でコスト削減している訳ですね。


バリコンのシールド板を外してみたら・・・

良く見える位置に2SK19(Y)が取り付けてありました。
これを手持ち部品の中から2SK107に交換してみましたが・・・

変化なし。


コイルの陰に足が黒くなった箱型の2SC535が隠れていたので、こいつに違いないと思って手持ちの新品に交換してみましたが・・・

全く症状は改善されませんでした。


残りは1個、どこかにトランジスタが1個隠れているはずです。
ライトで照らしながら隙間から目を凝らして覗き込んでみると、SEと書かれた黒い部品が見え隠れしています。
なんじゃこりゃ?

それを確認するためにはバリコン裏側の配線を外さなければなりません。
復元するときに間違わないように写真を撮って、なおかつイラストを描いて配線の取り外しを行いました。


最後の1個が姿を現しました。

部品表面にはFSE3001 335Dと書かれています。
どうやらTO-106パッケージのSE3001というトランジスタらしいです。

当初はピン配列が分からなかったので、全てのパターンでテスターを当ててみたのですが全てOL表示です。
どうやらこいつの故障で間違いなさそうです。

こんなの手に入るのか、何かで代用できるのか全く分かりません。


ネットで極性を確認した後に、とりあえず手持ちの2SC1313に交換してみようと考えて足をフォーミングしてみましたが、
SE3001に比べて高さがあるということもあって、なかなか所定の位置に納まりません。
ピンセットで挟んでようやく足2本を挿入、しかしもう1本というところで「ピン!」と弾かれて奥の方にカランカランと。
手前の抵抗器を取り外して再挑戦してみてもなかなか思い通りには行きませんでした。


結局この部品を2SC1313に交換するだけで2時間か3時間くらいかかってしまいました。

挙句の果てに・・・



バババババ・・・、ボボボボボ・・・



余計悪くなりました。
意気消沈。


こんな部品売ってるのか?



ヤフオクで探したら簡単に見つかりました。

以前にも利用したことのあるオークションストアなのですが、4本組で600円というリーズナブルな即決価格で出品されていました。

昔だったら秋葉原あたりを歩き回らなければ見つからなかったのでしょうが、ネットで簡単に見つかってしまう、
便利な世の中になったものです。

早速交換作業に取り掛かりましたが2SC1313の時にあれほど苦戦したのがウソのように簡単に所定の位置に納まりました。


そしてこれを交換したら・・・



直りました。


しかし、

チューナー本体を動かすとバリバリ言うようになりました。

確認したら、




アンテナ線が緩んでました。


トランジスタ25個中、電源の2SD235を除く24個を交換、その24番目、即ち一番最後でようやく改善が見られました。
バリコン内が怪しいと薄々感じていながら後回しにしてしまうといった、典型的な素人作業ということになると思いますが、
終わり良ければ全て良しということで作業を終了することにしました。


電球の再交換

切れていた電球を似たような電球に交換しましたが、
定格と形状がより近い電球が見つかったので再交換を行いました。

左(オリジナル):スタンレー 12V 3W
中(最初に交換):KOITO 12V 4W
右(再交換):KOITO 12V 3.4W


コメリのカー用品売り場にありました。




基板全景



シルクハット型のトランジスタが何個かありますが、これらも今回購入したものです。

写真にはありませんがヒューズも交換しようと思って取り外した拍子に、ヒューズホルダーの金具がボロっと・・・、
不具合が出ないように処置はしておきましたが、余計なことをしなければ良いものを・・・というところですね。


いくらかかったか計算してみました。
送料や振込み手数料、工具類や最終使用に至らなかった部品などは除いてあります。

交換前 交換後 数量 単価 小計  
2SC381(R) 8 73 584 若松
2SC1000(GR) 4 0 0 手持ちを使用
2SC372(O) 2SC1815(O) 9 10 90 アスカ情報システム
2SC735(O) 2SC1815(O) 1 10 10 アスカ情報システム
μPC554C 1 210 210 若松
μPC555A(*) 1 262 262 若松
TA7061P TA7061BP 1 420 420 サトー電気
電解コンデンサ ニチコンKW 19 20〜40 470 アスカ情報システム
    〃 TOKIN 2 0 0 手持ちを使用
2SK19(Y) 2SK107 1 0 0 手持ちを使用
2SC535 1 0 0 手持ちを使用
SE3001 1 150 150 ヤフオク(和海機工)
スタンレー12V3W KOITO 12V3.4W 4 139 556 コメリ
ヒューズ 0.3A / 1A / 1.5A 各1 56〜60 176 ムサシ
           
合計       2928  

*基板にはμPC555Aという表記がありますが実際にはLM703LHが実装されていました。
今回は基板の表記通りにμPC555Aを使用しました。

ひとまずこれにて終了致します。

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2013年6月30日(日)

安良町経由村上行き

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