ハードオフお買物日記(2011年5月9日)

マランツ プリメインアンプ PM-54D編
marantz プリメインアンプ PM-54D (1986年発売 定価54,800円)
2011年5月4日ハードオフ村上店で購入。ジャンク品(CDダイレクト以外では片chしか音出ません)840円

幅416mm X 高さ138mm X 奥行376mm 重量9.5kg 定格出力80W+80W 8Ω
(全ての画像はクリックで拡大表示されます)

5月3日にハードオフを訪れるとこのPM-54Dが入荷していました。
片chしか音が出ないとはいえさほど重症とも思えませんし、
なおかつ840円というのは非常に安いと感じたのですが、
上位機種にあたるPM-74Dを持っているために、このPM-54Dは買うまいと心に決めていました。
しかし気が付けばPM-54Dを買うための理由を探している自分がそこにいました。


外観はまずまずのコンディションです。


ここでふと思い出したのは今持っているPM-74Dのインシュレーターがオリジナルではないということ。
ネットの画像を見る限りPM-74DもPM-54Dも同じ(ような)インシュレーターを使っているように見えます。
ということはPM-54DのインシュレーターをPM-74Dに移植すれば、
かなりオリジナルに近い状態になるのではないかと思ったのです。


サイドウッドは元々取り付けられていないのですが、やや中途半端な印象があります。


別にPM-54Dそのものが欲しいんじゃなくて、そこに付いているインシュレーターが欲しいんだという、
言ってみれば都合の良い理由を考え出してPM-54Dを買うに至った次第です。


動作確認

最初は値札の通りにCDダイレクト以外では片chしか音が出ませんでした。
そこでバランスボリウムに極少量の接点復活剤を塗布してみたら徐々に復活してきました。
本格復旧にはバランスボリウムの交換が必要でしょうが、とりあえず原因は分かりました。


カバーを開けてみる

メインアンプ部分にはYK176H341-2という型番の基板が使われていますが、
この基板自体はPM-74Dのものと共通基板のようです。
また面白いことにスピーカー端子につながる基板は、
PM-74Dは上向きに付けられているのに対して、PM-54Dは下向きに付けられています。
たぶん製品全体の高さの関係でしょうか。

リレーはDH2SU 24VDCが1個だけ使われています。

両機種の基板の比較は下記からご覧下さい(拡大画像が別ウインドウで開きます)
PM-74D PM-54D


横から

中央に見えるハイブリッドICは、PM-74DがSTK3102IIIが使われているのに対して、
このPM-54DではSTK3062IIIという型番のものが使われています。
ドライバトランジスタは2SA1306と2SC3298が使われています。
またPM-74Dの写真と見比べると分かりますが、部品点数もかなり少なくなっています。


両機種の基板の比較は下記からご覧下さい(拡大画像が別ウインドウで開きます)
PM-74D PM-54D


リレー清掃

当初スピーカー出力が出にくいことがありましたが、
スピーカーリレー(DH2SU 24VDC)の清掃で解消しました。
ところが一日経過した頃から少し大きめの音を出すとプロテクターが働くようになりました。
メインアンプ基板を確認したら明らかな半田の浮きがあったので修正してみたところ、
今度は電源をONにした瞬間にプロテクターが解除されるようになって、
A系統に接続してあるスピーカーからボンという大きな音が出るようになりました。


ヒートシンクは独特な形状をしています。


PM-54DのA系統はメインアンプに直結している(SWでON/OFFできない)ので、
保護回路が上手く働かないと「電源ON、即ボン」となってしまうので厄介です。
(安定するまでヘッドフォン端子に変換アダプタを挿しておく手もあります)
そこで半田修正を行なった近くで、ちょっと半田が怪しげな所を2〜3ヶ所修正してみました。
そしたら通常通りに電源ONから数秒経過後にプロテクターが解除されるようになりました。
とりあえず今は問題なく動作していますが、しばらくは様子を見たいと思います。


底板を外してみる




終段には2SA1031と2SC3280が使われています。


更に一日が経過、今のところプロテクト回路の動作も安定しているようです。
音質は爽やかで躍動感のある音に感じられますが、ちょっと乾いた感じというのでしょうか、
特に女性ボーカルにおけるツヤとか色気みたいなものがやや不足気味に感じられました。

またミューティングやSTEREO/MONO切替スイッチが省略されているなど、
上位機種に比べれば各所簡略化されている感じは否めませんが、
その反面PM-74Dのような大きな発熱がないので、これから夏場にかけては出番が増えそうです。



兄貴分のPM-74Dと一緒に撮影してみました。

非常にスタイリッシュで洗練された感じがしますね。
こういった角々(かどかど)がキチっと決まった製品は見ていても気持ちの良いものですね。


ついでに斜めからも。

プッシュスイッチが配置されている部分が少し引っ込んだデザインになっているので、
PM-74Dのようなサイドウッドが付いていないと締りがないというか、ちょっと安っぽく見えてしまいます。

発熱の大きいPM-74Dの上にPM-54Dを重ねるなんてけしからん!というご指摘はご勘弁を。
あくまで撮影用ですので。


インシュレーター…ですか?
もちろん移植していません。
今後移植するかどうかも良く分かりません。
PM-54Dを買うための単なる理由付けだったのは明白ですね。

今後加筆訂正あるかもしれませんが、
ひとまずこれにて終了致します。


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2011年5月9日 安良町交通博物館